4月8日は釈迦の誕生日。各地の寺院では仏教の主要法会のひとつして釈迦の誕生を祝います。この法会は降誕会(ごうたんえ)、灌仏会(かんぶつえ)、仏生会(ぶっしょうえ)などといわれますが、一般には花まつりとして親しまれています。
今回は極楽寺の仏生会(花まつり)の様子をご報告します。
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- 2023年9月24日:記事掲載
この記事の目次
花まつりとは
釈迦は当時のインドのルンビニー園で母親の摩耶夫人(まやぶにん)の脇の下から生まれ、7歩歩いて「天上天下唯我独尊」と言ったとされています。釈迦の誕生日とされる4月8日には各地の寺院で釈迦の誕生日を祝う花まつりが行われます。
写真は指定名称「銅造摩耶夫人及天人像」(法隆寺献納):釈迦の母摩耶夫人は故郷へ帰る途中に侍者とともに立ち寄ったルンビニー園で、花咲く無憂樹の枝を手折ろうとした。まさにその時、夫人の右腋下から釈迦が誕生する。この劇的な場面を立体彫刻であらわした、めずらしい群像である。-e國寶-
極楽寺に行ってみよう
極楽寺への行き方
極楽寺の最寄り駅は江ノ電の極楽寺駅です。極楽寺駅は「関東の駅百選」に選定されている駅で、丸い郵便ポストが印象的です。また、この駅を中心とした地域は多くの映画やテレビドラマの舞台にもなっています。
関東の駅百選
極楽寺仏生会 山門から本堂へ
改札を出たら線路沿いに緩い坂を登り、江ノ電の線路の上に架かる桜橋を渡ると茅葺の山門が見えてきます。
門前には「開山御廟特別参拝」「本尊御開帳」と描かれた案内板が掲示されます。
鎌倉原産桐ケ谷桜
4月の上旬ともなるとソメイヨシノはもう終わりに近づいていますが、本堂に向かって右側にある、鎌倉原産の桐ケ谷桜(別名「御車返し」)は、八重咲の美しい花を咲かせています。
桐ケ谷桜(御車返し)
まずは本堂でお参りします。
極楽寺仏生会(花まつり)
本堂に向かって左側に花御堂がしつらえられており、中に右手を挙げた釈迦の像があります。水盤の水をひしゃくですくって釈迦の像にかけてお参りします。
寺務所の前では紙コップに入った甘茶が振舞われます(無料)。暫くは甘茶を飲んで心を休めましょう。目の前には甘茶の木もあります。
本尊御開帳 転法輪殿拝観
ここから下4枚の写真は2022年11月3日に撮影した北条重時墓前祭の時のものです。忍性墓と北条重時の墓とは同じ場所にあるため行き方も同じです。北条重時墓前祭については下記リンクを参照してください。
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義時三男 北条重時墓前祭 ~極楽寺~
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転法輪殿(てんぽうりんでん)は極楽寺の寺宝を集めた収蔵庫。釈迦如来坐像・十大弟子像(いずれも国指定重要文化財)などが公開されます。
転法輪殿前のテントで受付を済ませると、小さな袋に入った焼香用の抹香をもらえます。また、案内図には焼香する場所も書かれているのでどこで使っていいのかわからなくなるという心配はありません。
4月25日から5月25日と10月25日から11月25日の火・木・土・日曜のみ開館(雨天休館) 300円 本尊木像釈迦如来立像は4月7日・8日のみ公開 通常300円のところこの2日間は700円となります。
本尊開扉日は2022年と2023年とで変更になっています。今後も鎌倉市観光協会公式サイトなどで確認してからお出掛けされることをお勧めします。
開山忍性墓一般公開
本堂横を通り一旦境内の外に出ます。住宅街を抜けて小学校のグラウンドの横を過ぎると、極楽寺の奥の院に到着します。
奥の院は写真撮影禁止です。
奥の院に入ると正面に巨大な五輪塔がありこれが開山の忍性の墓です。高さは3メートルを超え、国の重要文化財に指定されています。忍性墓の前は焼香の順番を待つ人で列ができていました。
忍性墓に向かって左側の中央付近には、極楽寺の開基である北条重時の墓とされる宝篋印塔あります。
極楽寺への交通アクセス
江ノ電極楽寺駅から徒歩およそ2分
近くの見どころ
中華料理 盛華園
極楽寺を出て江ノ電沿いに歩き突き当りを左に進むと中華料理の盛華園があります。詳しくは下記リンク先を参照してください。
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伝上杉憲方の墓
第2代鎌倉公方足利氏満に仕えた関東管領である上杉憲方のものとされる墓が極楽寺近くにあります。詳しくは下記リンクを参照してください。
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極楽寺仏生会(花まつり)のまとめ
- 4月8日は釈迦の誕生日であり各地の寺院で釈迦の誕生を祝う法会(降誕会、灌仏会、仏生会、花まつり)が行われる。
- 極楽寺では4月7日・8日に通常非公開の開山忍性・開基北条義時の墓が公開される。
- 4月8日には本尊である木像釈迦如来立像(清涼寺式釈迦如来立像)も公開される。
いかがでしたでしょうか。極楽寺仏生会の概要についてひととおりまとめましたが、もしも気になるようでしたらお出掛けされてはいかがでしょうか。
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