鎌倉駅から小町大路を進んで材木座海岸に向かう住宅街には、比較的小規模ながらも由緒のある神社や寺院が点在しています。
ここでは材木座の寺院のひとつである實相寺(じっそうじ)について書くことにします。
更新状況
- 2023年2月19日:記事掲載
實相寺とは
實相寺は、鎌倉駅から小町大路を材木座海岸目指して進み、水道路との交差点を超えた先の左手にある日蓮宗の寺院です。
山号は弘延山(こうえんざん)、開山は日蓮の高弟六老僧のひとりである日昭、開基は風間信濃守信昭(かざましなののかみのぶあき)といわれています。
日蓮が佐渡に流された後、日昭はこの地に法華堂を建て、日蓮が没した2年後に風間信昭が法華堂の傍らに寺院を建立し、日昭を開山に頼み法華寺としたのが實相寺の前身とされています。
法華寺はその後各地を経て現在の三島市に移転し、現在の實相寺は1621年(元和7年)に日潤が再建したものと伝えられます。
實相寺境内散策
實相寺の山門の柱には「日昭尊者濱土法華堂霊跡」と書かれていて、開山である日昭の名前を見ることができます。山門をくぐったら境内に入ります。
境内は静かで落ち着いた雰囲気です。
開山日昭の墓
境内から裏手に回ると日昭の墓に続く階段があります。階段を上ると日昭の名前が刻まれた石碑があります。
この實相寺は、鎌倉幕府の御家人で、曾我兄弟の仇討ちで討たれた工藤祐経(すけつね)の屋敷跡といわれており、祐経が曾我兄弟に討たれる前に全焼したとされています。また、日昭は、母親が祐経の娘といわれています。
ご朱印
今回はご朱印はいただいていません。
鎌倉観光文化検定対策
鎌倉観光文化検定公式サイトに過去問の記載がある第12回(2018年度実施)以降の鎌倉観光文化検定(以下、「鎌倉検定」)2級および3級の出題の中から、實相寺について、出題状況や傾向を検討します。※問題文は一部改変している場合があります。
2020年度・2021年度の鎌倉検定は中止となっていますのでご留意ください。
傾向と対策
實相寺、工藤祐経に関しては選択肢にはなっている出題はあるものの、正答になっている出題はありませんでした。
實相寺のまとめ
- 實相寺は小町大路を材木座海岸方面に進み水道路との交差点を過ぎて左に入った住宅街にある日蓮宗の寺院
- 實相寺の境内は鎌倉幕府の御家人工藤祐経の屋敷跡とされ、開山日昭は祐経の孫に当たる
いかがでしたでしょうか。實相寺の概要についてひととおりまとめましたが、もしも気になるようでしたらお出掛けされてはいかがでしょうか。
交通アクセス
鎌倉駅から徒歩およそ30分、JR鎌倉駅東口バス乗り場から九品寺循環で「五所神社」下車徒歩3分
連絡先 | 弘延山實相寺 | 鎌倉市材木座4-3-13 TEL:0467-22-7997 |
鎌倉市観光協会公式サイト | 鎌倉市観光協会公式サイト |
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参考文献・関連サイト
- 鎌倉観光文化検定公式テキスト
- 鎌倉観光文化検定公式サイト(鎌倉商工会議所)
- 深く歩く 鎌倉史跡散策 神谷道倫著 かまくら春秋社